・大人の初心者
確かに大人から弦楽器を習う人々の多くは、それを難しいことと感じています。
最初の内は、汚い音を我慢するのが当然と思う方々も少なくないようです。
しかし、要点を押さえ、その人の固有の問題を丁寧に解いてゆくなら、初めから健全な音を出すことは充分に可能です。聞きやすい音は、学習を励ますものとなり、楽器との付き合いを長続きさせる原動力となるものです。
更に副産物として、レッスンを通し何かを習得することを通して、自分を磨く方法を体験しますので、その後の様々な学習の備えとも成り得ます。
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・経験者の大人
弦楽器の奏法は基礎をないがしろにすると、直すのが難しいクセが付きます。
特に弓を動かす右の肩、腕、手首、指先で、どの筋肉をどのように用いるかの違いで音に大きな違いが出てくるものです。
何かの難しい曲を弾けるようになったことで、自分は上手であると勘違いしているアマチュア演奏家は少なくありません。
それから、一定のテンポを保って弾くことが難しい人も少なくありません。弾きながら自分の中にビートがないのですが、これはクラシックの愛好家に広く見られる問題です。
こうした根本的な問題を是正するには、指導者の側に分析ができていなければなりません。
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